
電撃文庫のラノベ、『GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンⅡ<上>』(川上稔先生原作、さとやす先生イラスト)が発売中です。
Ⅰの上下巻に続いて3巻目にあたる今巻ですが、そのページ数は約900ページにも及び、ライトノベル界でも屈指の長さだと言えるでしょう。
終わりのクロニクルの最終巻の時ほどではないとは言え、まだまだ物語序盤のこの段階でこの超ボリュームとは、今後が楽しみで仕方ありません。
平台に積まれている様子の存在感といい、この厚さと重さは一見の価値アリです!
表紙はいよいよ本格参戦の立花・誾(ぎん)。
夫である立花・宗茂が倒れた今、彼女がどのような行動に出るのかには、注目されていた方が多いのではないでしょうか?
歴史再現の必要性という意味だけでなく、1人の女性として宗茂を愛し、支えようとする誾の健気さはいじらしく、胸にグッと来るものがありました。
宗茂への愛に裏打ちされた強さは、三征西班牙(トレスエスパニア)との戦闘が避けられそうに無いトーリ達にとって、大きな脅威となりそうです。
ただし、本格参戦と言ってもまだ上巻なので、今回はまだ余力を残しているようにも見受けられました。
お話的には、三征西班牙の追撃をかわしつつ、日本海に浮かぶ浮遊島である英国(イングランド)を目指す一行が、もうすぐ起こるであろうアルマダ海戦の歴史再現へと巻き込まれていくといった展開です。
三征西班牙だけでなく、英国からも強力な新キャラが続々と登場し、有名人の襲名者や、大罪武装、聖譜顕装の使用者達が入り乱れる戦いに手に汗握りました。
実戦経験も豊富な強敵を前に、時には逃げ切るための時間を稼ぎ、あるいは乗り込むために敵の攻撃方法を分析し、更には武器を言葉に持ち替えた通商交渉戦と、その見せ方も多彩です。
読者に設定や状況を説明する描写をした直後に、そのルールに基づいた駆け引きや攻撃を繰り広げるというパターンが随所に盛り込まれているので、基本的には複雑な設定ながら、説得力は高いです。
各章の中でも、こまめに視点やシーンを切り替えているので、文字数自体は多いもののテンポ良く読めるように工夫されていると思います。
川上先生らしい独特のギャグ&エロス(主に胸関係。温泉もアリww)成分も健在なので、楽しく読めるかと。
特に今回は、下巻への下地作り的な要素が多いので、泣き要素は控えめだったと思います。
むしろ、物語のメインとなったのは、点蔵やネシンバラ、ナルゼをはじめとした武蔵メンバーの、内面の心理描写だったと思います。
重要人物である『傷有り(スカード)』との会話から互いの境遇を理解していく点蔵、軍師としての重責に必死に耐えようとするネシンバラ、類まれな実力を持ちながら、それ以上の力を持つ相手との戦いで苦悩するナルゼ。
切り口は様々ですが、激戦と世界情勢の変化に翻弄されながら少しずつ葛藤、成長していく様子が好印象です。
トーリ(びっくりするぐらいの全裸っぷりがニヤニヤww)やホライゾン(意外とコブシ系ツッコミ要員)、正純(ツッコミ以外に寒いボケ能力もゲット)や二代(割断経験値上昇中)といったⅠでメインをはったキャラももちろん健在ですが、より多くのキャラクター達の個性が立ってきて面白さがアップしています。
とくにミトツダイラは戦闘パートでも日常パートでも株価が急上昇した感アリ。
銀鎖を使っての美麗でカッコいいバトルシーンでの活躍の後、まさかの焼肉プレイwwにはテンションが上がりました。
扱い的には誾か、新キャラの某金髪巨乳さんの描写に力が入っていたと思いますが、個人的には今巻のヒロインとしてミトツダイラを猛プッシュしたい気がww。
ネイト、かわいいよ、ネイト!
騎士として王と姫を守る彼女ですが、王であるトーリに対する気持ちが今後どうなっていくのか気になります。
彼女に限らず、何人かの女性キャラたちがトーリにそれぞれの想いを寄せているわけですが、トーリ自身は(エロゲマニアという基本設定があるものの、)ホライゾン一筋。
そんなトーリの様子を自然なものとして理解し、認めた上で彼とホライゾンの為に力を貸そうとする仲間達の様子が熱い本シリーズなので、この関係は崩れそうに無いとは思いますが、浅間や鈴をはじめとして、恋心でドキドキ!という描写はやはりステキですね。
Ⅰの時は全員が新キャラのような状態だったため、名前を覚えるのも一苦労といった感じでしたが、キャラごとの口調や性格による書き分け、さとやす先生による魅力的なイラストの数々のおかげで、驚くほど自然に判別が付くようになった気がしました。
いや、そう思った瞬間にさらに登場人物が増えるわけですがww
特に各章の扉に、その章で活躍するキャラのイラストが描かれているのは印象に残りやすくて良い感じですね。
本自体が大きすぎて、持ち運んで電車の中で読むといった事がしにくいのはややマイナスかとも思いますが、この分厚さ自体をいっそお祭り的に楽しむ感覚で読むのもアリかもしれませんね。
時間つぶしのためではなく、読書を楽しむために能動的に読むことが出来る方なら、その圧倒的な面白さにのめりこめる事間違い無しかと。
読後の「読み終えた~!」という達成感には格別なものがあります。
ぎっしり詰まった文章の量は、普通のラノベの2~3冊分には達するのではないでしょうかww。
ライトノベルが好きで、色々な作品を読んでいるという方には、是非おすすめしたいシリーズです。
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お読み頂いてありがとうございました。
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GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンⅡ<上>
Normal 0 0 2 f… - trackback from 黙々読書 09-07-14 (火) 17:21
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境界線上のホライゾン 2 上
あらすじ
重奏世界の末世救済の鍵となる9つの大罪兵器のひとつを身に宿した少女・ホライゾン。
彼女を聖譜連合から奪還した航空都市艦&ldqu… - ****** 10-01-08 (金) 14:21
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