
ファミ通文庫のラノベ、『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!disc2』(田尾典丈先生原作、有河サトル先生イラスト)が発売中です。
表紙は春海と夏海の姉妹コンビ。
1巻の表紙が理恵と咲のWヒロインだったので、順当な流れのように感じられます。
本編では理恵や咲に比べると、脇役的ポジションになりがちな彼女達ですが、キャラデザを見るだけでも十分に主役を張れる気が。
性格も、これぞ姉萌え!妹萌え!という感じで、今後の活躍が楽しみですね。
ただし、今回のお話では、思わぬ新ヒロイン、佐崎恵奈が登場。
その正体は、主人公武紀のリアル幼なじみ!?と、ハーレム状態は更に盛り上がりそうな予感です。
1巻エピローグでの大どんでん返しが印象的な『ギャルゲヱ』だけに、ここから理恵達以外のキャラクターに転ぶ事もないだろうと思っていたわけてすが、理恵達が存在していたゲームである『エターナルイノセンス』とは違うゲームの設定が現実に現れ…という展開は、おなじみの強制力を容易に連想させる訳で、1巻を読んでいるからこそ、色々な予想が浮かんでくる演出は上手かったと思います。
冒頭の、“いかにも”なゲームを現実化させるシステムの動きなど、世界系ラノベ的な要素にも力が加えられ、ラブコメ部分だけでなく、このシステムが生み出された理由や、目的などの謎についての解明が大きなテーマとなってきそうな印象でした。
タイトルから連想されるようなイメージよりも、かなり過酷な展開となるのは2巻も同じでした。
1巻で頑張った分、もう少しはめを外しても良さそうな所かと思いましたが、自分自身の決意を貫くべく、行動を起こす武紀の様子は熱かったと思います。
ただ、伏線の部分があからさまな分、怪しげな部分にはあらかじめ身構えてしまったので、ドキドキワクワクというよりはハラハラした不安感ばかりが先に立ってしまった様な気がしました。
恵奈自身の魅力が云々の前に、明らかに重要な役割を果たすのだろうという色メガネで見てしまわざるを得なかったのは、ややマイナスかと。
有河先生のイラストも、実際のギャルゲーのイベント絵的な雰囲気が再現されたものが多く、特にカラー扉絵の色付きイラストは恵奈の存在を魅力的に見せてくれていたので、かえってもったいなかったかも知れませんね。
予想が完全に直球かどうかは、実際に読んでいただくとして、理恵達に並び立つ位の存在感ではなかったので残念かと。
ただ、その分、シナリオ上での演出は巧みで、人気キャラである高橋のセリフや、エピローグ付近の武紀と恵奈のやり取りは、ゲーム色よりもむしろ、リアリティ色をうまくにじみ出させていて良かったと思います。
個人的には、2巻からはもっとラブラブハーレム状態が目立って来るかもと思っていましたが、読み終わった後ではむしろ、普通の人間らしく、自然に悩んだり傷付いたりしながらも、楽しく毎日を過ごしている様子こそ、理恵達には貴重なものかもしれないと思わされました。
その意味では、シナリオも、演出も計画的で良かったと思います。
中盤の武紀の鬱っぶりなどに表れているように、ギャルゲヱの世界に入り込むのではなく、ギャルゲヱの世界のキャラや設定たちが現実世界に呼び出されたことで生み出された、様々な矛盾などの悪影響に打ちのめされ、絶望しかける武紀の嘆きや無力感と、それを切り抜けた時の安堵感とのギャップが、本作の独特な作風を作っていると思います。
償いでもあり、彼自身の決意でもある、『理恵達みんなを守り、幸せにする』という誓いを胸に、今後武紀がどう成長していくのか、追い続けて行きたいと思います。
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ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2
著:田尾 典丈 イラスト:有河 サトル
「重要なのは今じゃねぇの?もしも、の話なんかして何があるんだよ」
一巻の頃が嘘だったかのように高橋さんが良い奴過ぎて格好良い。
約二ヶ…
















